家づくりQ&Aの128回目です。今回も座敷です。 前回までは、特に床の間について話しましたが、座敷には床の間を引き立てる「床脇」という名脇役がいます。今日はそのお話です。 「床脇」は、上下の「袋戸棚」と「違い棚」から成り立ち、その3点をきちんと設えたものが一般的ですが、そのほかに①上袋戸棚+違い棚、②上袋戸棚+地袋、③上袋戸棚のみ、④棚のみ、⑤違い棚+地袋、⑥地袋のみ、⑦以上の形式に窓をあしらったもの、の8パターンがあります。さらに棚にも「違い棚」、「釣り棚」など8種類の基本形があり、これらを組み合わせて床脇が構成されます。 さらに趣向を凝らしていくと、境界の袖壁に「下地窓」を設けたり、逆に床の間と床脇を連続させてみたりと様々にデザインを展開していくこともできます。 厳格な「床脇」も良いですが、軽妙洒脱で自由なデザインのものも見ていて楽しいものです。 参考文献: 建築用語辞典 岩波書店 日本建築 上巻 学芸出版社 図解 木造建築入門 井上書院 フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 座敷・床の間 図版は「図解 木造建築入門」による
2019年9月10日記事

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