家づくりQ&A 134回
家づくりQ&Aの134回目です。今回は、基本的な瓦の大きさのはなしです。 他の素材と同様に、かつては瓦もそれぞれの比較的狭い地域で、そこで産出する粘土を用いて焼かれていました。やがて地域ごとに要求される条件や製造技術の進歩、産地間の競争、瓦の製造を巡る社会構造の変化などからいくつかの種類にまとまっていきました。 現在のJIS(日本工業規格)では、和形桟瓦の大きさは、49A形、49B形、53A形、53B形、56形、60形の6種類が定められており、それぞれ長さと幅、働き寸法、谷の深さなどが決められています。 49や53といった数字は一坪(3.3平米)当たりの葺き枚数を示します。また、A形とB形では、葺き枚数は同じでも、縦横の比が異なります。これらの規格はおおまかな地域性が見られ、三州瓦では53A形、石州瓦では53B形という規格が主に使われているそうです。 参考文献: 屋根の日本史 中公新書 和瓦のはなし 鹿島出版会 瓦―日本の街並みをつくるもの INAX フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 釉薬瓦