今までは、キッチンの部屋としてのお話でした。これからは少し機器のお話をします。 機器については、様々なものが各メーカーから発売されていますので、詳しくはそちらをご覧いただくとして、大まかなお話とそれらに対する僕の見解を述べたいと思います。
ということで、まず今回は熱源のお話をしましょう。 ガスの人気はまだまだ根強いものがありますが、一方でガスの安全性について不安だという声もあります。最近は可加熱を抑制する仕組みや、吹きこぼれによる立ち消えを防止する装置などが標準装備されていますので、安全性は格段に向上しています。また、地震時にはメーター部分でガスの供給を止める仕組みになっていますから、その点でも安心です。 最近の国産の製品はデザインもすっきりしていますから、選択に迷います。また、ちょっと頑張ればカッコいい海外製品や本格的な業務用製品を導入することも可能です。ただし、そうした機器には魚焼きグリルは有りませんからご注意ください。
オール電化住宅の普及にともないIH製品を見かけることもかなり多くなりました。IHヒーターは従来の発熱方法と異なり、電磁誘導で発熱します。ですから鍋の材質による制約はありますが、鍋そのものが発熱するため熱効率はとても良いです。発熱量も大きく、微妙なコントロールも可能です。何より裸火がありませんから火災の可能性がかなり低減されます。
では、どちらがより良いかというとなかなか難しい選択です。一長一短ありますからどちらでもOKだと思います。ですが、もし尋ねられれば僕はガスをお勧めします。
最大の理由は停電時でも熱源として利用できることにつきます。2011年の東北の震災や、先日の北海道の地震の場合でも発生しましたが、被災地から遠く離れた地域でも停電が起こります。こうした際のリスクヘッジとしてガスが利用できるというのは大切だと思うのです。
それからもうひとつは、かなり控えめな理由ですが家の中で火の扱い方を学べる機会を残しておきたいと考えるからです。最近は、仏壇の線香やロウソクを普段から扱ったことのない子供たちも多いと聞きます。ですが、「火」は人間の生活の根源をなすものです。 「火」の存在感を日常から失わないため、少しばかり世の中に抗いたいとも思います。
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