今年最初の「家づくりQ&A」、111回目です。今回も浴室のお話です。
みなさん、お風呂というと後のようなものを思い浮かべますか?温泉施設の大浴場でしょうか、老舗旅館の桧風呂でしょうか、それともお家のお風呂でしょうか。
ある統計によると2014年現在では、日本国内の浴室の約95%がユニットバスだと言われています。タイル張りのお風呂や五右衛門風呂などに馴染みのある昭和世代の私などからすると驚きですが、平成世代はユニットバスが普通ということです。
システマティックな設備だけに海外発のものかと思われますが、現在のユニットバスの原型は、日本で開発されました。1964年の東京オリンピックを控え、劇的な工期短縮が求められていたホテルニューオータニの工事現場で、内装工事を可能な限り省力化するために考案されたものです。
ユニットバスを一言で言うと工場生産された部品を組み立てて作る浴室と言えますが、床・壁・天井の部材の防水性能・断熱性能が良いこと、給排水・電気・防水・タイル・サッシの各工事が統合されていて工期短縮が可能、そもそも各部材が軽い、など様々な利点があります。水漏れが許されない2階以上のお風呂にはなくてはならない存在です。
現在の製品は安価なものから、ジャグジーや打たせ湯の組み込まれた高価なものまで様々です。水栓などもある程度選べますから、よほどこだわりがない限り浴室への要望はユニットバスでほぼ解決するのではないかと思います。
参考文献 TOTO tidbit水まわりの豆知識 「ユニットバスルームの発祥は?」
バスト・トイレのデザインブック 監修:宮脇檀 TOTO出版
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